大沼酒造店(乾坤一)と大阪屋酒店のコト

時代のトレンドは完全に甘・旨・酸。

この三つを制する者が次なるスターとしてこのマーケットをリードしていく。


それは現代の日本酒業界におけるセオリーとなっている。

ただ私はある種の呪縛でもある。と考える。

あふれかえる情報と技術向上や機械の発達により、皆が皆そのような酒を造ろうと思えば造ることができる。しかしそれらの文明による恩恵を享受する反面、個性のないどこの蔵の酒も似たような味わいになりかねない危うさも含んでいる。

本来『地酒』とは、地元の気候、風土、食材、環境、人々などに大きく影響を受けたその土地土地の酒文化であると言える。自然、酒の味わいには土地柄が出るはずだ。

しかしながらきれいごとでは事業を継続できない。

「その時代時代に合うお酒を醸していくこともその蔵なりの『地酒』である」と言われればうむと言わざるを得ないし致し方ない。

考え方はそれぞれだが、大沼酒造店はスタンスを崩さない。

滑らかな辛口

雑味のない洗練された味わい。香りは抑えめで余計な甘みは一切無くなんの抵抗もなくのど元を過ぎていき、たつ鳥跡を濁さずといった面持ち。食べ物を口に含んだ後、無意識的に盃を口に運びたくなってくる。

季節商品ばかりが売れがちなご時世に定番商品の特別純米辛口と純米吟醸超辛口がしっかり売れていくのは辛口ファンの圧倒的な信頼感と安心感によるものだ。

「乾坤一なら間違いない」

そう思わせてくれる。

特に宮城県は辛口の酒が多い。それはおそらく三陸をはじめ、魚が豊富にとれ鮮度の高いうちに刺身や寿司として食べ合わせるため、このような酒質設計におのずとなったからではないだろうかと推察できる。

その土地の文化がその酒を形成する。「それが本来の”地酒”なのだ」と言われているような気にさせてくれる。

真の辛口の酒を求めるのであれば是非、乾坤一を飲んでいただきたい。

乾坤一のご購入はコチラ


:蔵の外観。住宅と住宅の間に挟まれている。

:日本酒界のイチローこと大沼氏

大阪屋酒店オフィシャルサイト

1923年創業の吉祥寺でこだわりの日本酒、本格焼酎、ワインを中心に販売しております。 お酒の楽しさ、お酒がつなげてくれる人と人、 生活の中にお酒があるということの豊かさを伝えていくために日々努力しています。 更に願わくば蔵元が丁寧に丁寧に想いを込めたお酒を飲んでいただければ幸いです。

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